現在日本で成年後見制度を利用している人は全国で16万人と言われています
唐突に数字を出されても、ほとんどの方は「へぇ、そうなんですか・・・、で、それって多いの?少ないの?」と思われることでしょう。
この16万人という数字ですが、絶望的に少ないと言えるでしょう。成年後見制度がある先進国では人口の1%が利用してくれるのを理想としているようですが、特にドイツでは人口8500万人に対し、たった10年で120万人が制度を利用しています。
それに比べ、日本で新しい成年後見制度が始まったのが平成12年4月とかなりの年数が経過しているのに、0.2%以下の人しか制度を利用していないのです。「日本には、認知症や精神に障がいがある人が少ないから、利用する人があまりいないんじゃない?」と思われる方もいるでしょう。
現実は違います!
全国の認知症患者数は約460万人、知的障がい者は約60万人、精神障がい者は約100万人と言われ、合わせて620万人も後見制度が必要な人達がいるのです。理想の1%からはほど遠いと言えるのではないでしょうか。
何故ここまで成年後見制度が利用されていないのでしょうか。恐らく成年後見制度があまり知られていないのと(先日若い人に成年後見制度の話を振ろうとしたところ、「コウケン?何すかそれ?」という答えが返って来ました)イメージの悪さ(テレビで成年後見人の不祥事を徹底的に、しかも時に恣意的な報道をしています)が原因ではないでしょうか。
しかし成年後見制度は、精神に障がいのある人が健常者と同じように当たり前に生活ができるように作られたものであり、決して財産を使えないようにして障がい者やその家族を苦しめる制度ではないです。
田端洋海行政書士事務所は、後見業務を主たる業務のひとつとして、成年後見制度が理想とする社会の為に尽力していく所存でございます。
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